エリアマーケティング
1.  テリトリー・商圏の把握

①顧客マップの作成
メーカーや販売会社,卸の場合は、あらかじめテリトリーが設定されているが、このテリトリーが望ましい形になっているか、また形式上のテリトリーと実質上のテリトリーが合致しているか、現状を把握することが地域ナンバー1戦略の前提となる。そのためには、まず顧客マップを作らなければならない。地図を準備し、顧客をチェックしていく。担当者がそれぞれ自分の顧客をチェックすればよい。
待ち商売型の小売・サービス業の場合は、まず商圏の形や大きさを掴まなければならない。商圏とは一口で言うと「顧客の地理的分布」のことだが、商圏の形や大きさがわからなければ、折り込みチラシやポスティングを実施する場合の配布地域も決まらない。商圏は立地や競合状況などにより、それぞれ形も大きさもちがう。そのため、まず商圏の形・大きさを把握することが必要になるのである。
そこで、待ち商売型の小売・サービス業の場合は来店客調査を実施する。来店した顧客に住所を聞くのである。全顧客を対象とし、調査期間も正確な分析をするため、長く行うことがポイントである。但し、都市中心部のビジネス業務地区の場合は、住所を聞くと結構離れた住所を答える顧客が多い。これは店の近くの会社に勤めていて、昼休みや会社の帰りがけに来店している顧客で、その住所から直接来店しているわけではないから、その場合は会社の所在地を聞くことになる。

②市場環境の分析
市場環境分析とは、企業や支社・支店・営業所・店舗を取り巻く環境データを基にして、もう一度見直してみることである。
○地域分析
エリアマーケティングを展開するためには前述したように、それぞれの地域の特性を分析しなければならない。それで初めて地域にあった戦略を立案・展開していくことができるのである。特に重要な項目は次の5つである。
1)      人口・世帯数とその傾向
2)      産業特性
3)      市場体質
  ※地域は体質から「うちもの」地域と「よそもの」地域に分けることができる。
  「うちもの」地域とは他の地域から人や企業があまり進出せず、住民も商店も工場も地元の人や地元の企業が圧倒的に多い地域のこと。うちもの地域は、人間関係を重視する土地柄のためよそものに対しては排他的だから、地元企業としては有利な地域といってよい。シェアの集中度は高く、安定度も高い。「よそもの」地域とは他地域から人も企業も数多く入り込んできた地域のこと。もっともよそもの地域といっても県外よそもの地域と、県内よそもの地域がある。このよそもの地域は排他性が少ないからよそもの企業は不利ではなく、逆に力を発揮しやすい。シェアは分散型になりやすく、変動しやすいのが特徴である。
4)      今後の発展性
5)      地域特性のまとめ
以上の点より、テリトリー内の地域特性、つまり他の地域との違いをまとめる。地域特性はわかっているつもりのことが多いはずだが、いざまとめようとすると結構考えてしまうはずだ。これは、実はよくわかっていないのである。また、よそもの企業の場合は以下の情報も整理しておくことが必要。

3.テリトリーの細分化
①細分化の必要性
テリトリーの把握ができたら、地域を細分化する。細分化には地域・顧客層・部門・商品など多くのテーマがあるが、地域戦略では地域を細分化するのが基本である。細分化するには狙いがある。
地域により特性の違いがあるからである。人口の増減、年齢別人口構成、単身・二世帯・三世帯住宅比、農林・水産・工業・業務地区やベッドタウンなどの産業特性などの違いから、需要やマーケットシェアが異なってくるのである。

②細分化のしかた
メーカーや卸売業は、河川、山、国道、鉄道などで細分化する。但し、小売・サービス業の場合は、データの分析の手間を考えると、町丁目字で細分化すればよい。この細分化した地域をエリアと呼ぶ。